small talk 2

Twitterが終末を迎えているので、Twitterぽいことを言ってみます。「私は、よだれ鶏とか脳汁って単語が苦手、なんか液体がじゅるじゅるするやつ、同じ理由で映画ジュラシックパークも苦手」

このブログを始めた理由は2つあった。まず1つは、インターネット上に自分の居場所が欲しいと思ったため。もう1つは、自分のことを知ってもらうため。

でもこの2つめの理由に関しては最近そうでもないなと思い始めている。前までは、人にどう思われるだろうかとか本当の自分はそうじゃないのに誤解しないでとか、人に評価されることで自分のプライドを保っていたけど、いつの間にかそういう自尊心が弱まってきている。自分の感情は自分だけの特別なものだし、共有しなくていいし、人にどう思われていても私の価値は変わらないし、みたいな。会話の中で自分に対する誤解を正す必要性を感じなくなった。むしろその会話の場が面白くなるならどんどん誤解されてしまえ、みたいな。現在すでに、会社の数名の上司に誤解されていて、「(この会社に)イケメンいなくてごめんね」「イケメンはみつかりましたか?」とたまにいじられる。会社はおじさんも多いし、イケメンを探すために入社したわけでは全くないのだけど、「おじ専なのでイケメンばっかりで困ってます」と言っている。

会社といえば。私の席は新人らしく一番端っこで、左隣にOJTの先輩が座っている。私が配属された初日は何ともなかったのに、次の日、先輩の右頬に、結構大きめの触ると痛いタイプのニキビができていた。先輩の右頬は私の席側なので、ニキビは私のほうを向いている。私の存在が、先輩のストレスになってしまっているのかなあ~と思っていたら、私も小鼻の左側を剃刀で切ってしまい赤くなってしまった。私の傷は先輩のほうを向いているので、お互いがお互いに弱みを見せあっているような状態に。もちろん話題にも出さないし、できるだけニキビを見ないように話している。

ストレスが溜まったら、ランニングに行くと気分がよくなる。いつもは道路沿いを走るけど、この前は初めて海沿いを走ってみた。5 kmほど走ったところで、30℃ほどの気温と直射日光で熱中症になった(頭痛と悪寒)ので、靴を脱いで海に足を踏み入れて涼んでいた。「なにしてんの」と声をかけられ、一瞬怒られているのかと思い振り返ると、半そで短パンで日に焼けたおじいさん。「ランニングしてて暑くなったので涼んでいるんです」と答える。おじいさんは、昨日はすごい雨だったねとか、この辺の海もすごかったんだよと話す。なんとなく、お互いの笑う顔もよく見るようになる。「(私が)身投げすると思いましたか?」「いいや、そうは思わなかったけども。今日は暑いからね」と彼は再び浜辺を歩きだす。ふと立ち止まって振り返り、「僕はね、足が思うように動かないのよ。ほら、足の指がグーパーできないの。だから毎日ここを散歩してるのよ」と言う。私は、今日ここに来てよかったと思った。「そうだ足のことを話してみよう」と思って振り返ってくれた瞬間がとてもいとおしく思えた。「いってらっしゃい」と言って別れ、私は靴紐を結んで再び走り始めた。復路を走っていると、散歩しながら何となく私の姿を探しているらしいおじいさんと目が合ったので、手を振った。返してくれた。友達ができた。

この前は会社帰りに勢いで市民プールに行った。1人で、50 mの温水プール。4人くらいしかいなくて、みんなゆっくり遠泳している。救出係のお兄さんに、「50 m泳げるか怪しいんですけど、どこ泳げばいいですか」と聞いてみる。そういえば私は水泳マジ初心者、苦しいクロールと進まない平泳ぎしかできない。でも人にどう思われてもいいので恥ずかしくはない。「ではとりあえず一番手前のレーンを使ってください」

クロールで45 mまで泳ぎ、ああやっぱりだめか~と苦しくて足をつく…足がつかない!なんとか横の縁(へり)にしがみつく。そういった様子で50 m端までたどり着くと、今度は救出係のおじさんが歩いて近づいてきて、「苦しいときはロープ(レーンを分けている浮き)をつかんでもいいですよ」と言ってくれた。のでついでに聞いてみた。「ああいうふうにゆっくり長く泳ぐにはどうすればいいですか」「ああ、僕も得意じゃないのでわからないけれど、長く泳ぐならビート板から始める人が多いんじゃないかなあ」ビート板で100 m泳いでみる。またおじさんが近づいてきたので、顔を向けると「今日はどんな理由でここに来たんですか」と聞かれる。恐る恐る、「特に理由もなく、思い立って来ました」と答える。「ストレス解消ですか」「はい、そうかもしれません」「そういう気分のとき、ありますよね。なんとなく、見ていてそうかなと思いました。…水に浸かると、リラックスできるんですよ。僕も一度、うつ病にかかったときに勧められてね。泳いで前に進むというよりは、沈んだり、浮かぶことに集中するといいかもしれない。ああいう長く泳げる人たちは、浮かぶことが得意なんだと思います。試しに、一度プールの底まで沈んでみて、身体が浮かぶことを感じてみてください」

水の中に沈んでみた。音が曇り、全身がべた塗りの水色に包まれる。プールの深さもわかる、水の重さもわかる、自分の身体の動きもわかる、向こうで泳いでいる人の動きもよく見える。プールの外よりも視界が広がった。ゆっくり上がってみると、背伸びすれば、水面から少し顔が出せることがわかった。勢いでここまで来てしまって浮足立っていたけど、自分の置かれている環境をゆっくり把握できて、落ち着いた。そこからは、手を使わずに背泳ぎをしながら、自分の呼吸で身体が浮いたり沈んだりするのを感じた。また、いい思い出が増えた。こういう特別な思い出を積み重ねて自分を形成していきたいね。

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